【物流】タカダ・トランスポートサービス:採用ゼロから新卒・中途9名へ。採用ブランディング事例

地方の物流企業・タカダ・トランスポートサービスは、中途も新卒も採れず採用実績が実質ゼロという状態から、採用ブランディングで強みを「愛」に言語化し、新卒・中途あわせて9名の採用へと転じました。物流業でブランディングがどう効くかを示す事例です。ここでは、その取り組みの中身と効果を紹介します。

この事例のポイント

目次

課題:中途も新卒も採れず、採用実績が実質ゼロ

人が採れない。その状態が慢性的に続いていました。

タカダ・トランスポートサービスは、創業30年以上、2代目が経営する地方の物流企業です。従業員は当時30名程度、アルバイト・パートを含めると約50名規模でした。カリモクをはじめとする高級家具の配送を中心に、電気設備工事(伝設)、不要品のリサイクル回収まで手がけ、「運ぶ・据える・引き取る」を一貫して担う点に特徴があります。社長は盛和塾の会員で、理念経営を志向していました。

課題は慢性的な採用難です。中途も新卒も採れず、採用実績は実質ゼロ。新卒採用にいたっては未経験で、やり方そのものがわからない状態でした。運ぶ仕事の価値をどう伝えれば人が集まるのか。その手がかりがないまま、採用は止まっていました。

求人を出しても人が集まらない。その原因は「伝え方」にあるかもしれません。自社の強みを一緒に言語化しませんか。
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やったこと1:企業ブランディングを先行させ、土台をつくる

採用に手をつける前に、まず企業ブランディングを整えました。

ロゴマークは変えていません。既存の資産を保ちながら、ビジョン・ミッション・バリューを整備し、会社が何を大切にし、どこへ向かうのかを言葉にしました。採用は、会社の輪郭がぼやけたままでは伝わりません。求職者に届けるメッセージの土台として、まず自社の芯を固める。この順序が、後の採用施策すべての支えになりました。

やったこと2:強みを「愛」に言語化する

同社がもともと語っていた強みは、「技術」や「正確な積み方・運び方」でした。

これらは物流業では当たり前に語られる言葉で、そのままでは差別化になりません。そこでワークショップを重ね、社内のエピソードや研修の内容を集めて束ねました。すると、その本質が「愛情」に変換できることが見えてきます。家具を丁寧に扱い、人材育成に手をかける姿勢の根にあったのは、技術という言葉では届かない「愛」でした。合わせ技で「愛」を強みの中心に据えます。物流業で「愛」を掲げる例は珍しく、そのギャップ自体が強い差別化になりました。

やったこと3:スローガン「荷物じゃない、愛のバトンだ」

言語化した強みは、1本のスローガンへと結晶させました。

掲げた言葉は「荷物じゃない、愛のバトンだ」。運んでいるのは単なる荷物ではなく、お客様からお客様へ手渡す愛情のバトンだ、という価値の再定義です。人材育成に手をかけ、社員を見捨てない社風が、この言葉に裏づけを与えました。掲げるだけのスローガンではなく、日々の仕事の実態が言葉を支えている。だからこそ、求職者に届く強度を持ちました。

スローガンは飾りではありません。日々の実態を言葉にすることで、採用に効く軸になります。
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やったこと4:理想のペルソナを高く設計する

採用したい人物像(ペルソナ)は、新卒(女性・男性)と中途(男性)それぞれに設計しました。

採用力が弱い企業ほど、守りに入って身近な人物像に目線を下げがちです。しかし像を下げるとメッセージが尖らなくなります。同社ではあえて目線を大きくストレッチし、理想像を高く保ちました。採用したい人物像は3つの軸で定義しています。第1に、仕事にやりがいを持てるか。第2に、会社の考え方(理念)に共感できるか。第3に、会社を成長させたいと主体的に思えるか。「会社が成長している」ではなく「自分たちが会社を成長させる」。この主語の強さが、同社らしさの核でした。整理した人物像とメッセージは、採用パンフレットと採用ホームページに落とし込みました。

効果:採用ゼロから新卒・中途9名へ

取り組みの結果、止まっていた採用が動き出しました。

採用実績が実質ゼロだった状態から、新卒・中途あわせて9名の採用に至ります。新卒採用は同社にとって初めてのことでした。求人を出しても人が集まらなかった会社が、理念に共感し、会社を自ら成長させたいと考える人材に選ばれる会社へと変わったのです。

差別化の起点は、設備でも待遇でもありませんでした。「技術」や「正確さ」という当たり前の言葉を、「愛」という自社ならではの言葉に置き換えたこと。運ぶ仕事の価値を「愛のバトン」と再定義したこと。この言語化が、物流業でも人が集まる採用を実現しました。

よくある質問(FAQ)

Q. タカダ・トランスポートサービスはどんな会社ですか。
A. 創業30年以上、2代目が経営する地方の物流企業です。従業員は当時30名程度(アルバイト・パートを含め約50名規模)。カリモクなどの高級家具配送を中心に、電気設備工事、不要品のリサイクル回収まで「運ぶ・据える・引き取る」を一貫して担っています。

Q. なぜ採用できなかったのですか。
A. 慢性的な採用難で、中途も新卒も採れず、採用実績が実質ゼロでした。新卒採用は未経験で、進め方そのものがわからない状態でした。運ぶ仕事の価値をどう伝えるかという軸がなかったことが背景にあります。

Q. どんな成果が出ましたか。
A. 採用実績が実質ゼロの状態から、新卒・中途あわせて9名を採用しました。新卒採用は同社にとって初めての実現でした。

Q. なぜ「愛」を強みに据えたのですか。
A. もともと語っていた強みは「技術」「正確さ」など当たり前に寄っていました。ワークショップで社内のエピソードや研修内容を束ねると、その本質が「愛情」に変換できると見えたためです。物流業で「愛」を掲げる例は珍しく、そのギャップが差別化になりました。

Q. 物流業以外にも応用できますか。
A. できます。当たり前に語られる強みを自社ならではの言葉に言語化し、仕事の価値を再定義する発想は、業種を問わず有効です。詳しくはお問い合わせください。

Q. ロゴやデザインを刷新する必要はありますか。
A. 必須ではありません。同社ではロゴマークは変えず、ビジョン・ミッション・バリューの整備から着手しました。まず自社の芯を言葉で固めることが、採用施策の土台になります。

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