【飲食】TBI JAPAN:入社ゼロから承諾率94%へ。TBI JAPANを「社長で生きろ。」で変えた採用ブランディング事例 

飲食を中心にホテル・不動産・美容へと事業を広げた多角経営の急成長企業、TBI JAPANは、事業運営に長けながら採用だけが極端に苦手でした。内定者研修の最中に辞退が続き、入社者ゼロの年もあったほどです。むすびは採用スローガン「社長で生きろ。」と、応募者が面接相手の社長を選べる「選べる社長面接」を設計します。その結果、2016年卒は17名の内定に対し16名が承諾(承諾率94%)。入社ゼロからの劇的な逆転を実現しました。ここでは取り組みの中身と効果を紹介します。 ## この事例のポイント - 事業運営は得意でも採用は苦手。入社者ゼロの年もあった多角経営の急成長企業(TBI JAPAN)が出発点だった - 社長を輩出し続ける会社という事実を、採用スローガン「社長で生きろ。」に凝縮した - 応募者が面接相手の社長を指名できる「選べる社長面接」で、主体性を極限まで尊重した - 2016年卒は内定17名中16名が承諾(承諾率94%)、2017年卒は内定12名中11名が承諾(承諾率92%)へ逆転した - 難関国立大学が中心の応募者へと質が入れ替わり、大手やコンサルと最終選考で競合するまで採用力が向上した ## 目次 - 課題:事業は伸びるのに、人が採れない - やったこと1:「社長で生きろ。」でメッセージを尖らせる - やったこと2:ホームページとパンフレットの役割を分ける - やったこと3:「選べる社長面接」で主体性を尊重する - 効果:入社ゼロから承諾率94%へ - よくある質問(FAQ) ## 課題:事業は伸びるのに、人が採れない 事業は伸びるのに、人だけが採れない。この会社の悩みはそこにありました。 TBI JAPANは飲食を中心に、ホテル・不動産・美容へと事業を広げた多角経営の急成長企業です。10年で売上を100億円規模で伸ばすほど事業運営には長けていました。ところが採用だけは極端に苦手で、翌年の入社予定者が内定者研修(5名)の最中に辞退し、最終的に入社者ゼロになった年もあったほどです。人が採れないままでは、いくら事業が伸びても成長の頭打ちが見えていました。 その一方で、同社には他社にない強みがありました。事業を小さな単位で会社化し、社長を任せて育てる仕組みです。各事業のPLやBSを本人に見せ、数字で経営を学ばせる。この育成を通じて、当時すでに20名以上の社長を輩出していました(後に40名以上)。どんな個性も活かせる大家族のような会社を作りたいという経営の想いが、その仕組みの根にありました。 > 事業は強いのに採用だけが弱い。その原因は、強みが採用の言葉になっていないことにあります。まずはご相談ください。 > https://www.musubi-inc.co.jp/musubi-contact ## やったこと1:「社長で生きろ。」でメッセージを尖らせる 強みの核を、採用スローガン「社長で生きろ。」に凝縮しました。 社長を輩出し続ける会社という事実は、他社が簡単に真似できない独自性です。そこで、事業を自分たちで作り広げたい主体性の高い人をペルソナに設定し、そこへ強く届くメッセージとして「社長で生きろ。」を掲げました。安定的な採用が難しい中途は狙わず、新卒に全振りする方針も同時に決めます。誰にでも好かれる言葉ではなく、主体性が突き抜けた層だけが反応する言葉へ。あえて尖らせたことが、後の母集団の質を決めました。 ## やったこと2:ホームページとパンフレットの役割を分ける 制作物は、ホームページと採用パンフレットで役割を分けました。 同社の想いを届ける独自の採用ホームページを制作し、幅広い応募者に広く浅く会社を知ってもらう入り口としました。あわせて作ったのが、B4サイズの大判の採用パンフレットです。「社長で生きろ。」を大きく打ち出し、手に取った瞬間の存在感で目を引く。ホームページは広く浅く、パンフレットは深く狭く。それぞれの媒体が最も力を発揮する役割を明確に分けることで、限られた予算を無駄なく使いました。 > 何をどの媒体で伝えるか。役割の設計からむすびが伴走します。 > https://www.musubi-inc.co.jp/musubi-contact ## やったこと3:「選べる社長面接」で主体性を尊重する 採用フローで最も特徴的だったのが「選べる社長面接」です。 同社には40名ほどの社長経験者がいました。その中から、応募者自身が一次面接の相手となる社長を指名できる。これが「選べる社長面接」です。面接は本来、企業が応募者を選ぶ場ですが、その主導権をあえて応募者側に渡しました。主体性の高い人を採りたいのだから、採用の入り口から主体性を尊重する。スローガン「社長で生きろ。」と施策を完全に一貫させたことで、この仕組みの独自性がいっそう際立ちました。 この一貫性が、思わぬ好循環を生みます。ユニークな採用フローが就職・一般ニュースメディアに取り上げられて話題となり、そこから応募が集まる流れが生まれたのです。スローガンとフローが噛み合っているからこそ、施策が単なる奇抜さで終わらず、会社の本質を伝える装置として機能しました。 ## 効果:入社ゼロから承諾率94%へ 取り組みの結果、採用は劇的に逆転しました。 2016年卒は、17名に内定を出して16名が承諾。承諾率94%です。翌2017年卒も、12名の内定に対し11名が承諾し、承諾率92%を維持しました。入社者ゼロだった状態からの逆転です。承諾者は京都大学・大阪大学・神戸大学・名古屋大学など難関国立大学が中心で、インターンには旧帝大や早慶レベルが多数参加するようになりました。真面目な国立大生の中の、主体性が突き抜けた層が集まる採用へと質そのものが入れ替わったのです。 さらに2018年卒では、あえて採用の質的レベルを引き上げました。その結果、19名の内定に対し承諾は7名。承諾数だけを見れば前年を下回りますが、この年は採用力で知られる国内最大手の人材企業や、世界的な外資系コンサルティングファームと最終選考で競合し、互角に渡り合うまでになりました。数を追う採用から、日本最高峰の企業と人材を奪い合う採用へ。事業の強みを採用の言葉と仕組みに翻訳したことが、会社の成長を止めていた最大のボトルネックを解いた事例です。 ## よくある質問(FAQ) **Q. どんな会社の事例ですか。** A. 飲食を中心にホテル・不動産・美容へ事業を広げた、多角経営の急成長企業TBI JAPANです。事業を小さな単位で会社化し、社長を任せて育てる仕組みを強みとしています。 **Q. 主体性のある人を採るには、どうすればよいですか。** A. まず自社の強みを、その層だけが反応する尖ったメッセージに凝縮することです。同社では「社長で生きろ。」を掲げ、さらに採用フローそのものを応募者の主体性が発揮される設計にしました。言葉と仕組みを一貫させることが要です。 **Q.「選べる社長面接」のようなユニークな採用フローは、自社でも真似できますか。** A. 形だけを真似ても機能しません。同社で効いたのは、社長を輩出する会社という強みと、主体性の高い人を採りたいという狙いに、フローが完全に一貫していたからです。自社の強みとペルソナから逆算して設計する必要があります。 **Q. 新卒に全振りするのは危険ではありませんか。** A. 同社は中途では安定的に採用できないと判断し、新卒に集中しました。狙うペルソナと自社の採用力を踏まえ、勝てる土俵に資源を集中する判断です。どの層に全振りすべきかは会社ごとに異なります。 **Q. 営業や事業運営が強い会社ほど、採用で成功しやすいのはなぜですか。** A. 事業の現場で磨いた強みや独自の仕組みが、採用で語るべき差別化の核になるためです。同社も、社長を育てる仕組みという事業側の強みを採用の言葉に翻訳したことが逆転の起点でした。強みが先にあり、それを採用に翻訳できるかが分かれ目です。 **Q. 離職率が高いと言われる飲食業界でも、採用ブランディングは効きますか。** A. 効きます。TBI JAPANも飲食を軸にしながら、事業の強みを採用の言葉と仕組みに翻訳することで、難関国立大学生が集まる採用へと質を入れ替えました。業界のイメージではなく、自社固有の強みをどう言語化し一貫させるかが分かれ目です。詳しくはお問い合わせください。 ## 関連記事 - [採用ブランディングとは何か。定義と全体像](/reports/recruit-branding-guide/) - [採用ブランディングの成功事例10選](/reports/recruit-branding-cases/) - [採用スローガンの作り方。響くコピーの条件](/reports/recruit-slogan-guide/) - [中小企業のための採用ブランディング完全ガイド](/reports/recruit-branding-sme/) - [採用ブランディング戦略の立て方](/reports/recruit-branding-strategy/)