
採用ブランディングやインナーブランディングのプロジェクトを始める際、「誰をメンバーにすべきか」「何人で進めるべきか」は多くの企業が悩むポイントです。
本記事では、社内の規模や状況、リソースの限界を踏まえつつ、最も効果が出るチーム編成の考え方を整理していきます。
プロジェクトメンバー選定の実際のところ
プロジェクトチームを編成するとき、必ずしも「やりたい!」と自発的に手を挙げる人ばかりとは限りません。現実には「指名されたからやる」「声をかけられたら前向きに考える」というケースが大多数です。自分から立候補するのはハードルが高く、会社によっては公募制を採る場合もありますが、実際に機能しているのはごく一部です。
多くの企業では、最終的に社長や経営層が「この人に任せたい」という意向でメンバーを選びます。このとき重要なのは、単なる業務量ではなく、「社内で影響力のある人」「みんなのお手本になれる人」「実際に活躍している人」を選抜することです。プロジェクトの目的が“理念や文化の浸透”である場合、メンバーの存在感が社内全体への波及力を左右します。
選ばれた理由を伝えることが動機づけになる
指名した場合は「なぜあなたを選んだのか」を必ず本人に伝えることが大切です。その理由を明確に伝えることで、本人のモチベーションが大きく高まります。
一方で「面倒くさい」と感じるメンバーも出てきますが、その場合も率直に意図や期待を伝え、納得感を持ってもらう工夫が欠かせません。
社内人数とプロジェクト規模のバランス
組織規模によって、最適なプロジェクトメンバー数は異なります。
インナーブランディングの場合、5名程度が目安です。10名以上で全員参加となると業務が止まってしまうリスクも高いため、現実的には難しいでしょう。
弊社むすびがサポートした事例でも、最小は「マンツーマン」で進めるケースがありました。これは「理念だけを変えたい」「とにかく始めてみたい」「人数的に巻き込む余裕がない」など状況に応じた対応です。
3~4名の小規模会社なら社長と1対1で深掘りするスタイルでも良いですが、全員が参加すると通常業務に支障をきたすこともあるため、事前にしっかり相談・調整が必要です。
プロジェクト人数の目安と効果
人数の目安は5~10名程度。規模が大きい会社なら10名規模で実施したほうが浸透効果は高まります。逆に3~4名の会社で「みんなでやりたい!」と言われた場合は、弊社では「業務に支障でませんか?」と確認します。
売上や業務との兼ね合いも含め、会社ごとの最適解を一緒に考えることが、結果として納得度の高いプロジェクト成功につながります。
小規模・少人数組織での注意点
小さな会社では、「付箋の数が少なくて戦略が弱くなる」「全員が参加すると業務が止まる」という現実的なデメリットも無視できません。3名程度で進める場合、議論やアウトプットの幅が狭くなりがちですが、それでも“やらないよりやる方が良い”のは間違いありません。参加人数が少なくても、「今より良い状態にしたい」という意志があれば、最小単位からでもスタートできます。
一方で、規模が大きいにも関わらず少数精鋭で進めたい場合は「人数が少ない分だけアウトプットの質や多様性が下がる」「成功事例のような劇的な変化は起こりづらい」と正直に伝え、参加者が納得して選べるように情報提供をしています。
むすびのスタンス:納得して選べるプロジェクト設計
弊社むすび株式会社では、「プロジェクトをやるかどうか」だけでなく、「どの規模で、誰を巻き込んで進めるのが最適か」を一緒に考えるスタンスを大切にしています。人数やリソースに不安があれば、「本当にやるべきか?」「効果やリスクを納得できるか?」を率直に話し合い、最終的な判断を企業側に委ねます。
押し付けや形だけのプロジェクトにならないよう、持っている情報は正直に開示し、目的と現実をすり合わせる伴走型の支援が信頼につながると考えています。
メンバー選出時点からご相談ください
採用ブランディングやインナーブランディングのプロジェクトチームは、単なる人数合わせや形式的なメンバー選定では成功しません。社内の規模や業務とのバランスを考慮しつつ、目的や現実に合わせた“納得感”のあるメンバー構成が、浸透力や成果の質を大きく左右します。
小規模組織でも最小単位から着手できる柔軟性を持ち、会社ごとの最適な規模や進め方を探ることが、ブランディング成功の第一歩です。
【弊社のインナーブランディング事例はこちらをご確認ください。】

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター
2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても“光る人材“が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナーブランディング」(セルバ出版)。「人が集まる中小企業の経営者が実践しているすごい戦略 採用ブランディング」(WAVE出版)

