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2024.04.04

インナーブランディングの定義から学ぶ、企業文化構築術の基本

インナーブランディングの定義から学ぶ、企業文化構築術の基本

インナーブランディングは社員一人ひとりが共通の価値観を持ち、それが企業文化となり、組織全体の向上へと繋がります。

本記事で、インナーブランディングから組織構築・企業文化の構築のポイントを解説するので、組織を強固なものにするために、ぜひ参考にしてください。

インナーブランディングとは何か

ンナーブランディングとは何か

企業が持つブランドの力を社内外に向けて発信するためには、社内からその価値を浸透させることが重要です。

この社内への価値浸透の施策を「インナーブランディング」と呼びます。

インナーブランディングは、単なる社内PR活動にとどまらず、従業員が会社のビジョンや価値観を理解し、共感し、実践することで、ブランドを内部から支え、外部に向けてのブランドイメージの向上を目指す戦略です。

インナーブランディングの基本的な定義

インナーブランディングとは、企業が持つ独自の価値観や理念を社員に深く理解させ、社員がそれを体現することによって、ブランド力を内側から高めていくプロセスを指します。これは、社内のコミュニケーション戦略や教育プログラム、就業規則の策定などさまざまな施策を通じて実現されます。

重要なのは、従業員がただ企業の使命やビジョンを理解するだけでなく、それに共感し、自分事として受け入れ、行動に移すことです。ですから、インナーブランディングは一過性のキャンペーンではなく、継続的な取り組みが必要です。

企業文化とインナーブランディングの関係性

企業文化とは、企業が長年にわたって培ってきた価値観や風習、信条などを指し、これらが集合したものが企業の「DNA」とも言われます。

インナーブランディングはこの企業文化の形成に大きく関わり、良好な企業文化の育成に役立ちます。企業文化が確固たるものであればあるほど、従業員はその文化に則った行動を取りやすくなりますし、新たな価値観を取り入れやすくなるでしょう。

インナーブランディングを進めることで、社員がブランド価値を体現するための行動が自然と促され、良い企業文化が徐々に形成されていくのです。

実際に私たちがサポートしたインナーブランディングの事例もまとめておりますので、参考にしてください。

企業文化構築のためのインナーブランディング戦略

企業文化の構築にはインナーブランディングが非常に重要な役割を果たします。

明確に策定されたインナーブランディング戦略は、社員一人ひとりの行動や心理に影響を与え、結果的に顧客へのサービス向上にも繋がるのです。そこで、組織の中核となる価値観を定め、それを社内に浸透させることが非常に大切になります。

明確なブランド価値観の設定

企業がインナーブランディングを進める上で、最初に行うべきは、企業のブランド価値観を明確に設定することです。ブランド価値観は企業のアイデンティティを形づくるものであり、それを通じて社員の行動指針を決定づけるものです。

この価値観を決める際には、経営層だけではなく、従業員の意見も積極的に取り入れることが大切です。共感を呼びやすいブランド物語を創ることで、自然と従業員が価値観を受け入れ、行動に移しやすくなります。

組織開発とインナーブランディングのシナジー

組織開発とインナーブランディングは互いに強いシナジーを生み出します。組織開発に焦点を当てることで、社員一人ひとりの可能性を伸ばし、個々の成長を促します。その過程でインナーブランディングが重要な役割を担い、社員が企業の理念や価値観を自身の成長と結びつけることができるのです。

例えば、研修プログラムやキャリアパスの設計にブランド価値観を取り入れることによって、目に見える形でインナーブランディングを体現することができます。

組織全体が一丸となった成長を目指す中で、ブランド価値観が共通の言語として機能し、社員のモチベーション向上にも寄与します。

チームビルディングにおけるインナーブランディングの効果

チームビルディング活動を行う際に、インナーブランディングを積極的に取り入れることで、社員一人ひとりが共通の目標に向かって努力する力が生まれます。

何故インナーブランディングがチームビルディングにおいてこのような効果を発揮するのか、その理由を解説していきます。

チーム内コミュニケーションの強化

インナーブランディングをチームビルディングに取り入れる主たる目的の一つが、チーム内でのコミュニケーションの質を向上させることです。

ブランドの理念や目標を共有することで、メンバー間での情報の共有がスムーズになり、またその過程で相互理解を深めることができます。

このようにチーム内で意志の疎通をはかることは、組織全体の生産性向上にも大きく寄与するでしょう。

共通の価値観を持つチームの形成

インナーブランディングを通して、チーム全体で共有される価値観や文化を築くことができます。

チームメンバーがブランドの価値観に共感し、その価値を自身の行動規範とすることは、組織としての強みとなります。

共通の価値観があることで判断基準が明確になり、意思決定のスピードも上がるでしょう。

組織としてインナーブランディングを定着させるために

企業が長期的に成功を収めるためには、インナーブランディングを組織文化としてしっかりと根付かせることが重要です。これは、社員一人一人が企業のブランド価値を理解し、自らの行動と価値観を同調させるプロセスを意味します。

組織としてインナーブランディングを定着させるためには、目に見える取り組みだけでなく心理的なアプローチも必要とされます。それには、トップダウンだけでなくボトムアップの意見も尊重することが大切です。

弊社では、これらの理解を深めていただきながらインナーブランディングをサポートします。

これまでも数々の企業をサポートしてきておりますので、ぜひ私たちを信頼してご相談ください。

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナー・ブランディング まず教育、そして採用、業績アップ。鉄板の好循環をつくる」(セルバ出版)。

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