インナーブランディング

2026.01.08

共鳴経済、なぜ今必要なのか?資本主義と現代社会の不調和

資本主義

現代の日本社会は、かつて世界を席巻した資本主義経済の終着点に立たされています。産業革命以降、ヨーロッパで始まった資本主義モデルは「工場」「大量生産」「大量雇用」といった構造を作り上げてきました。経営者が資本を持ち、労働者を集めてモノづくりを加速する。この枠組みは人口増加とともにマーケットも拡大し、長く使う側の企業が優位に立ち続ける社会を形成してきました。

しかし、現代の日本ではこの考え方は通用しなくてなっています。今回の記事では、なぜ今の日本に「共鳴経済」という考え方が必要なのかについて解説します。

共鳴経済については、以下の記事をお読みください。

日本が直面する「人口減少時代」と資本主義の転換点

今の日本は世界でも類を見ないペースで人口が減少しています。市場は自然に大きくならず、働き手も減る一方です。

「人がいないから作れない」「人を集められないから事業が拡大しない」「せっかく入ってもすぐに辞めてしまう」。こうした“二重苦・三重苦”があたりまえになり、かつての大量生産・大量雇用モデルは通用しなくなっています。

実際には多くの先進国が、これから同じ課題に直面することが予想され、日本はその最前線の実験場と言えるでしょう。

人口減少社会がもたらす“つくれない・続かない”現実

従来の資本主義は、「人さえいれば、いくらでも作れる」「市場も勝手に拡大する」という考え方でした。しかし人口が減れば、そもそもモノもサービスも作れません。需要も頭打ちになり、成長の原動力だった人が企業にとって最大のボトルネックになります。加えて離職も多くなり、定着・成長・発展のサイクルが回らなくなるのです。

産業革命以降の「増加の経営はすでに限界

エネルギー革命と自動化によって成り立った「増やせば勝ち」「集めれば勝ち」という考えは、今の日本では通用しません。

これまでの「使う側」と「使われる側」という関係性のままでは、会社も社会も成長のエンジンを失い、歯車がかみ合わなくなります。

“駒”としての従業員から、“共鳴”するパートナーへ

これからの企業経営では、社員をただの「駒」として扱うのではなく、「共鳴」の中心に据える必要があります。従業員一人ひとりが理念や価値観に共感し、誇りややりがいを持てる環境をつくることで、初めて組織の歯車がしっかりと噛み合い始めます。

「共鳴」を軸にした組織設計こそが、人口減少社会で企業が生き残るカギになるのです。

世界が直面する「日本型課題」への解答

日本は今、世界でもいち早く人口減少・高齢化の最先端事例となっています。この流れは時間差で他の先進国にも及びます。だからこそ、“共鳴を軸にした経営”モデルには、世界の未来を指し示す役割があります。

「共鳴」をハブに据えた三位一体の経営へ

これからは「共鳴」を会社のハブに据え、

・会社と従業員
・従業員と顧客
・従業員と求職者

という三つの関係性すべてを活性化させることが成長の条件です。単に人を増やせばよい時代は終わり、共感ややりがい、働きがいといった内側の力を育てることで、採用・育成・定着・顧客化の好循環が生まれます。

採用ブランディングが経営の入口になる理由

「人が増えれば受け入れられる、集めれば利益が出る」という発想から一歩踏み出し、「共感」や「共鳴」を育てる採用ブランディングが、経営そのものの土台になります。共鳴型の採用を仕組み化することで、

・離職率の低下
・従業員の定着と成長
・顧客からの共感と支持

といった本質的な成果が期待できます。

今の日本に共鳴経済が必要

「産業革命以来の常識」が崩れつつある今こそ、社員を組織の真ん中に置き、共鳴を育てる経営が不可欠です。人口が減る社会でも、強い会社をつくるために。資本主義の終着点で、共鳴経営が新しいモデルになる時代が始まっています。

弊社のインナーブランディング事例はこちらをご確認ください。】

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深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても“光る人材“が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナーブランディング」(セルバ出版)。「人が集まる中小企業の経営者が実践しているすごい戦略 採用ブランディング」(WAVE出版)

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