【IT】グローバルビジネスソリューション:採用最難関のSESで、制作物ゼロから2年連続20名採用。「爆笑エンジニア」を掲げた採用ブランディング事例

SESは、IT採用のなかでも最難関とされる領域です。自社で正社員として採用し、客先に常駐してシステム開発を担う。その働き方の特性から、知名度のない中小企業ほど人が採れません。グローバルビジネスソリューションは、採用サイトなどの制作物を一切作らず、社員を巻き込んだ採用ブランディングに取り組み、施策開始2カ月で2名、その後は2年連続で約20名の採用を実現しました。ここでは、その取り組みの中身と効果を紹介します。

この事例のポイント

目次

課題:新卒も中途も採れない、SESという最難関

取り組みを始めた時点で、同社は新卒も中途もまったく採れていませんでした。

グローバルビジネスソリューションは、千葉県船橋市に本社を置く従業員80〜90名規模のIT企業です。事業の主軸はSES、つまり自社で採用したエンジニアが客先に常駐してシステム開発を担う形態です。この働き方は、IT採用のなかでも特に人が採りにくいとされます。会社としての開発実績を前面に押し出しにくく、候補者に伝わる「わかりやすい看板」を作りづらいためです。

2018年の新卒採用では、1シーズンをかけて動いたものの、入社に至った学生はゼロ。中途採用も成果が出ず、採用の入り口が完全に止まっている状態でした。

「まったく採れない」状態からでも、採用は設計し直せます。
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やったこと1:制作物を作らず、社員15〜16名を巻き込む

同社の取り組みで特徴的だったのは、採用サイトやパンフレットといった制作物を一切作らなかったことです。

代わりに力を注いだのが、社員を巻き込んだワークショップでした。採用ブランディングのプロジェクトは通常10名程度で進めますが、同社は「できるだけ多くの社員に、自社の理念について考える機会を持ってほしい」という方針から、15〜16名を巻き込みました。毎回のワークには、参加メンバー以外のオブザーバーも5〜6名加わり、多いときは20名近くが議論を囲みました。

常駐勤務のエンジニアは一堂に会しづらく、ワークは月1回のペースで実施。採用フローを固めるまでに半年以上をかけました。時間はかかりましたが、その過程そのものが、社員が自社の理念を自分ごととして捉える機会になりました。採用ブランディングとインナーブランディング(理念浸透)を同時に進めた取り組みだったのです。

やったこと2:理念から「爆笑エンジニア」を生み出す

ワークショップで社員が貼り出した付箋には、「1人1人が笑顔で働ける」という同社の理念に通じる言葉が数多く並びました。

その言葉を丁寧に積み上げて生まれた採用スローガンが「爆笑エンジニア」です。エンジニアというと、寡黙で職人的な人物像を思い浮かべがちです。しかし同社の社員には、面白いことを考える人、人柄の良い人が多くいました。その実像を、そのまま採用のメッセージに変えたのが「爆笑エンジニア」でした。外から与えたキャッチコピーではなく、社員自身の言葉から立ち上げたスローガンです。

やったこと3:スローガンを説明会とSNSで体現する

スローガンは、言葉を決めて終わりではありませんでした。同社は「爆笑エンジニア」を採用活動の隅々まで体現しました。

「爆笑エンジニア」と書かれたTシャツを全員でそろえ、社長自ら着ぐるみで説明会に登場。会場では被り物をした社員が並ぶ「エンジニアだらけの被り物説明会」を開き、説明する側が終始笑顔で楽しむ場をつくりました。候補者を和ませることに全力を注いだのです。

同時に大きな役割を果たしたのが、TwitterなどのSNSでした。採用担当者を中心に、社長や役員も加わって会社のアカウントを積極的に動かし、社員が自然発生的に発信に参加しました。数百人だったフォロワーは、5,000〜6,000人規模まで伸びていきます。テクニックではなく、社員一人ひとりの「思い」が発信に乗ったことが、外部への広がりを生みました。

スローガンは、掲げるだけでなく採用フロー全体で体現してこそ機能します。
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効果:2カ月で2名、2年連続で約20名

採用ブランディングを実行に移してから、成果は早く表れました。

施策開始からわずか2カ月で、SNS経由で第2新卒2名の採用が決まります。2カ月以内の採用は、SESという領域では極めて珍しい成果でした。取り組み1年目は新卒・第2新卒あわせて7名を採用。その後は本格稼働した年とその翌年で、2年連続で約20名を採用するに至りました。まったく採れなかった状態からの大きな転換です。狙っていた理系の学生の採用にもつながり、経営陣の手応えも確かなものになりました。

2年連続で同規模の採用を実現したことは、この手法に再現性があることを示しています。制作物を作らずに、これだけの人数を採用できた点が、この事例の核心です。

この事例からわかること

採用がうまくいかない原因は、必ずしも制作物や予算の不足ではありません。自社の理念を社員自身の言葉で掘り起こし、それを採用のメッセージから説明会の演出、SNS発信まで一貫して体現する。そこに人は共感します。

もう一つ、この事例が示す条件があります。それは「未経験者を自社で育てる自信があるか」です。同社は、未経験や文系出身の人材でも積極的に採用し、社内で一人前のエンジニアに育てる仕組みと実績を持っていました。だからこそ、間口を広げても採用の質を保てたのです。育てる力がある会社ほど、採用ブランディングの効果は大きくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. SESの採用が難しいのはなぜですか。
A. 自社で採用したエンジニアが客先に常駐して働くため、会社としての開発実績や「わかりやすい看板」を候補者に伝えにくいためです。IT採用のなかでも特に人が採りにくい領域とされます。

Q. 採用サイトなどの制作物を作らずに、本当に採用できるのですか。
A. できます。同社は制作物を一切作らず、社員を巻き込んだ採用ブランディングとSNS運用だけで、2年連続で約20名を採用しました。大切なのは制作物の有無ではなく、自社の理念を言語化し、一貫して発信できているかどうかです。

Q. 採用スローガン「爆笑エンジニア」はどう生まれたのですか。
A. 社員15〜16名が参加したワークショップで、「1人1人が笑顔で働ける」という理念に通じる言葉が数多く出たことがきっかけで生まれました。外部が完全に与えたコピーではなく、社員自身の言葉を積み上げてたどり着いたスローガンです。

Q. どのくらいの期間で成果が出ましたか。
A. 採用ブランディングを実行に移してから2カ月で、SNS経由で第2新卒2名の採用が決まりました。その後は2年連続で約20名を採用しています。

Q. 未経験者でもSESで採用の成果は出せますか。
A. 「自社で育てる自信と実績がある会社」であれば可能です。同社は未経験や文系出身でも積極的に採用し、社内で育てる仕組みを持っていました。求めるスキル水準は会社によって異なるため、まずは自社が未経験者をどこまで受け入れられるかを整理することをおすすめします。詳しくはお問い合わせください。

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