
従来の採用活動は「母集団を増やす」「数を集めて選ぶ」ことが重視されてきました。しかし今の時代、ただ人数を増やすだけでは理想の人材は集まりません。
大切なのは、会社や仕事の想いに共鳴し、“ファン”として自発的に働きたくなる仲間を増やすことです。
採用フローの心理変容を設計する
採用活動は単なる「選考プロセス」ではありません。候補者がどんな心理ステップを経て“ファン化”していくかを設計することで、入社後の活躍や定着率も劇的に高まります。
出会いからファン化までのステップ
候補者が最初に企業に「出会う」瞬間から始まり、「心が動く」「調べる」「体験する」「先行参加(インターン・体験入社など)」「ファンになる」、そして「誰かに伝える」までが一連の心理変容の流れです。
それぞれの段階で「何を伝え、どんな体験を設計するか」を明確にすることで、ただの“選考”ではなく“共鳴・共感”を起点にした採用へと変化します。
スローガンとは、社内外に示すためのライティング
企業のメッセージやスローガンは、この心理変容の全ステップにおいて「旗印」となります。説明会、求人票、面接、社内外イベント、SNS…あらゆる場面で一貫して同じスローガンや想いを繰り返し伝えましょう。
単なるキャッチコピーではなく、「なぜこの会社で働くのか」「どんな価値を社会に届けたいのか」を自分の言葉で語るライティングが、候補者や社員の“共鳴”を生み出します。
正しい採用ブランディングの実践効果
正しい採用ブランディングには業種・業界を問わず明確な効果があります。理念や想いに共感した人が集まりやすくなるため、即効性も高く、質・定着率・モチベーションなどさまざまな面で好影響が生まれます。
採用ブランディングのメリット
採用ブランディングは、単に応募数を増やすための施策ではありません。会社の強みや理念を一貫して伝えることで、「なぜこの会社で働くのか」を明確にし、入社後の活躍までを見据えた採用を可能にします。
母集団を増やす発想から、「共鳴する人を口説く」という考え方へ転換することで、採用の質そのものが変わっていきます。
・業種や規模に関係なく成果が出やすい
・短期間でも変化を実感しやすい
・価値観の合う人材が集まりやすくなる
・給与や福利厚生に依存せず差別化できる
・入社後の教育や育成が進めやすい
・社員の主体性やモチベーションが高まる
これらのメリットが生まれる理由は、採用段階から理念や価値観を共有できているためです。
入社前に「何を大切にしている会社か」を理解している人材は、現場での意思決定や行動のスピードが速く、結果として組織全体の生産性向上にもつながります。採用ブランディングは、採用活動にとどまらず、組織づくりそのものを強くする取り組みと言えます。
採用ができなくなった本当の理由
「今は人が取れない」と言われますが、多くの企業が「母集団を増やせば解決する」と妥協し、定数のためだけに採用基準を下げてしまっています。その結果、知らない会社に応募する理由も弱くなり、辞退や早期離職が増えてしまうのです。
“人を集める”呪縛から抜け出す
採用の本質は「数を集める」ことではなく、「共鳴する仲間を惹きつけ、育てる」こと。会社の想い・理念・本質的な強みを一貫して発信し続け、出会った人に“ファン”になってもらう設計が何より重要です。
母集団至上主義に縛られず、“選ばれる会社”への転換を進めましょう。
採用活動とはファン化である。
採用活動は、ただ人を集める作業ではなく、理念・価値観で惚れた人を“ファン化”し、活躍・定着に繋げる循環設計です。心理変容の流れと一貫性のあるメッセージ、正しい採用ブランディングが、これからの採用活動を変えていきます。
【弊社のインナーブランディング事例はこちらをご確認ください。】

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター
2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても“光る人材“が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナーブランディング」(セルバ出版)。「人が集まる中小企業の経営者が実践しているすごい戦略 採用ブランディング」(WAVE出版)

