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2025.10.17

なぜ今「採用におけるファンづくり」が重要なのか

なぜ今「採用におけるファンづくり」が重要なのか

人手不足や離職率の上昇に悩む企業が増えています。これまでの採用活動では、条件面や知名度だけでは応募者を集めにくくなりました。

今は「ファン化」を意識した採用が重要です。求職者が企業の価値観や現場のリアルに共感し、「ここで働きたい」と感じる体験をつくることが、安定した人材確保と定着につながります。

本記事では、採用でファンを増やす実践ポイントを具体的に解説します。

採用ブランディングについて相談したい方はこちらから

求職者がファンになる採用活動とは

採用活動でファンを増やすには、企業が「どんな想いで仕事をしているか」「現場がどのような空気か」をわかりやすく発信する必要があります。

企業のビジョンや価値観を伝える

求職者に企業の方向性を理解してもらうためには、経営層や現場リーダーが自社のビジョンや価値観を具体的な言葉で発信することが効果的です。例えば、理念や実現したい社会の姿をストーリー形式で紹介し、「自分もその一員になりたい」と思わせる情報設計が大切です。

曖昧な表現や抽象的な説明では伝わりません。

現場や従業員のリアルな発信

実際に働く社員の声や日常をオープンに発信することで、求職者は企業の現実をイメージできます。現場インタビューや社員ブログ、SNSでの仕事紹介などを活用し、やりがいや悩み、社内の雰囲気を率直に伝えます。

リアルな発信が「ここで働いてみたい」という共感を呼び、エントリー意欲につながります。

体験・参加型の説明会やイベント

単なる説明会やセミナーだけでなく、職場見学や現場体験型イベント、社員との交流会などを実施することで、求職者は自分自身の目で職場を体感できます。

実際に現場を知ることで入社後のギャップが減り、ファン化や定着率向上に効果があります。参加型の採用施策が現場への理解を深めます

採用ブランディングとファンづくりの実践ポイント

採用でファンを増やすためには、企業のメッセージや選考過程、入社後まで一貫した共感設計が重要です。

採用メッセージの一貫性と共感設計

採用ページや募集要項、説明会で語る内容が一貫しているかどうかが大切です。例えば「挑戦できる環境」を打ち出すなら、面接や現場体験でもその空気を伝える設計が求められます。

一貫したメッセージと共感軸が、求職者に信頼と安心を与え、ファン化を後押しします。

選考プロセスでのコミュニケーション強化

選考中のやり取りやフィードバック、連絡の速さなど、求職者とのコミュニケーションの質は重要です。丁寧な案内や個別の質問対応、面接でのリアルな対話を通じて「大切にされている」と感じさせることが、ファン化に直結します。

選考段階から体験価値を重視してください。

入社前後のギャップ解消とオンボーディング

入社前後で実際の仕事内容や環境にギャップがあると、早期離職につながります。

内定者フォローや職場体験、入社後のOJTやサポート体制を充実させることで、現場との違和感を減らし「ここで働いてよかった」と思える環境を用意します。オンボーディングはファン化の重要な仕掛けです。

ファン化する採用活動がもたらすメリット

採用活動にファン化の視点を取り入れることで、定着率の向上や企業全体への良い影響、長期的な成長が期待できます。

定着率向上・早期離職防止

ファン化を意識した採用活動によって、企業と価値観や想いを共有できる人材が集まりやすくなります。その結果、入社後の定着率が高まり、早期離職を減らすことができます。

社内外へのポジティブな波及効果

採用でファンを増やすと、入社後に社員が自発的に企業の魅力を発信したり、知人紹介につながる好循環が生まれます。

社外にもポジティブな評判が広がり、企業ブランドが強化されます。社内外の相乗効果で、新たな応募やビジネスチャンスも増えます。

長期的な企業成長への貢献

採用活動でファンを増やすことで、短期的な人材確保だけでなく、長期的に企業文化やチームの一体感が育ちます。ファン化によって定着率やエンゲージメントが上がり、組織の持続的成長や競争力の向上にもつながります。採用活動が企業成長の原動力となります。

これからの採用はファン化視点が不可欠

人材不足時代の採用では、条件だけでなく企業の魅力や現場のリアル、丁寧なコミュニケーションを通じたファン化が成功のポイントです。共感や体験を設計し、長く活躍できる仲間を増やすことが、企業の成長と持続的な発展を支えます。

弊社のインナーブランディング事例はこちらをご確認ください。】

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深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても“光る人材“が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナーブランディング」(セルバ出版)。「人が集まる中小企業の経営者が実践しているすごい戦略 採用ブランディング」(WAVE出版)

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