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レポート

2024.04.18

サイバーエージェントが推進するインナーブランディングの具体例紹介

ブランディングとは、企業が外に向ける顔としての力を持ちますが、その背景には従業員一人ひとりの気持ちが反映されていることが絶対不可欠です。今回は、サイバーエージェントがどのようにインナーブランディングを推進し、社員のロイヤリティと企業価値の向上に繋げているのか、具体的な方法に迫ります。

サイバーエージェントのエンプロイーブランディング戦略

イバーエージェントのエンプロイーブランディング戦略

優秀な人材が集うサイバーエージェントでは、その魅力を最大限に生かし、社員一人ひとりが会社のブランドを体現するエンプロイーブランディング戦略に力を入れています。

さまざまな施策を通じて社員のエンゲージメントを高め、それが持続的な企業成長につながっているのです。この戦略では、新しい採用手法の導入や、独自の文化の創造、社員のキャリアパスを考慮したシステムなどが特徴として挙げられます。

また、社員自らがイニシアティブを取り、ブランドメッセージを内外に発信する機械を持てることも、強力な戦略の一環でしょう。

採用から始まるエンプロイーブランディング

採用段階からエンプロイーブランディングは始まります。サイバーエージェントは、候補者に対し、単なる仕事の説明を超えた企業文化や理念を共有することに注力しています。

採用プロセス自体がブランド体験となりうるよう工夫が凝らされており、それにより入社した社員が自然と企業理念を体現する行動をとるよう導かれています。

そのための具体的な取り組みとしては、オフィスツアーや社員との交流イベントなどがあり、そこで社員の生の声に触れる機会を設けることで、志望者の価値観と企業の理念の一致をはかっています。

インナーブランディングと採用との組み合わせについては、こちらの記事も参考にしてください。

従業員のロイヤリティを育む取り組み

従業員のロイヤリティを育むため、サイバーエージェントでは独自の取り組みを多数実施しています。具体的には、継続的なキャリア支援プログラムをはじめ、社員の仕事への満足感を高めるための施策が実行されています。

定期的なフィードバックやメンター制度の導入は、社員が自己成長を実感できるだけでなく、会社へのコミットメントを高めることにも寄与しているでしょう。さらに、フレキシブルな働き方を支える制度や、社員の健康を考慮した福利厚生など、従業員が長期にわたり安心して働ける環境づくりが進められているのです。

サイバーエージェントのユニークなカルチャー形成

サイバーエージェントのユニークなカルチャー形成

サイバーエージェントは、独自のカルチャーによって高い成果を上げている企業の一例です。彼らのカルチャーは「攻めの経営」と「文化系企業」という二つの軸で特徴付けられ、常にイノベーティブな事業展開を推進しています。そのため、社員たちはチャレンジを恐れず、失敗を恐れずに新しいアイディアや取り組みを生み出します。

例えば、サイバーエージェントでは年間を通じて様々なアイデアコンテストが開催され、従業員が自由に意見を出し合う文化が根付いています。このような活動は、社員が主体的に考える力を養うとともに、新しいサービスや商品の企画に繋がる場合もあるのです。

また、社員一人ひとりが高い専門性を持ちながらも、相互尊重の精神に基づいたフラットなコミュニケーションが行われており、情報がスピーディーに共有され、効率的な意思決定を可能にしています。

サイバーエージェントの事例に学ぶブランディング効果

サイバーエージェントの事例に学ぶブランディング効果

サイバーエージェントが推進するインナーブランディングの事例は、ブランディング戦略における効果を示す体現例として優れています。同社は社員一人ひとりがブランドの価値を理解し共有することで、一貫したブランドメッセージを社内外に発信しています。

具体的には、社員教育、社内イベント、対外的なPR活動などが戦略的に展開されており、それぞれがブランド価値の向上に貢献しているのです。社内では、ビジョンやミッションといった企業の核となる思想を常に共有し、それをもとにした各種の人事評価が行われます。

社員が会社の方針や文化を体に染み込ませることで、自然と対外的な活動にもそのブランド価値が反映されるのです。このようにして、サイバーエージェントはブランドコンセプトを内外に浸透させ、企業価値の拡大を図っています。

サイバーエージェントの成功事例分析

サイバーエージェントのインナーブランディングの成功事例を分析すると、従業員の自発的なブランドメッセージ発信がポイントであることが分かります。

社員が会社の理念や文化に誇りを持ち、それを社外の友人や家族、さらにはSNSを通じて積極的に共有している事例が多数報告されています。このような活動が、結果として潜在的な顧客や人材の関心を引き、企業に良いイメージを持つきっかけになっています。

サイバーエージェントでは、一貫して従業員に対する教育投資を惜しまず、育成とブランディングのための様々な取り組みが継続的に行われているのです。これらの事例は、他の企業がブランディングを考える際にも有用な参考となります。

サイバーエージェントの成功事例分析

サイバーエージェントの成功事例分析

サイバーエージェントにおけるインナーブランディングの成功事例は多岐に渡りますが、中でも注目すべきは、自らの企業文化を積極的に社外に発信する取り組みです。

例えば、彼らは社内で行われる様々なイベントや研修プログラム、福利厚生の充実などをSNSや自社ウェブサイトを通して積極的に公開し、現在、または将来、サイバーエージェントで働くであろう人々とコミュニケーションをとるよう努めています。

社員それぞれがブランドのアンバサダーとして機能し、外部に対して会社の姿を正確に伝えることで、業界内外におけるブランド価値の向上を図っています。また、社員一人ひとりが自由に意見を述べ、新しいアイデアを育てる文化が、革新的なサービスや製品を次々と生み出し、企業としての競争力を強化している要因であることも見逃せません。

このように、内側から外側へと働くポジティブなスパイラルが、サイバーエージェントのインナーブランディング成功の鍵となっています。

私たちむすび株式会社も、多くの会社のインナーブランディングをサポートしてきました。以下に弊社の事例を解説しておりますので、ぜひそちらも参考にしてください。

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナー・ブランディング まず教育、そして採用、業績アップ。鉄板の好循環をつくる」(セルバ出版)。

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