REPORTS

レポート

2020.12.07

なんのためにやっているのか。桜オーナーと本菱について。

NEWSにてアップしておりますが、早くもそんな季節がやってきました。先週から「桜オーナー&本菱2021」のクラウドファンディングを開始しました。今年は初心に戻ってMakuakeでやります(まちいくふじかわプロジェクト開始前はMakuakeでやりました。もう5年前です)。たくさんのみなさんのご支援をいただけましたら、大変うれしく思います。

本菱は来年で5年目。桜オーナー制度は3年目になります。なぜわざわざこんなめんどくさいことをするのか。みなさん、お察しの通り、たいした利益にはなりません。本菱はトントンか少し赤字くらいです。今年はコロナで売れませんので、赤字です。でも続けます。なぜなのか。

それには明確な目的があります。本菱を生んだ母体である「まちいくふじかわプロジェクト」のビジョンは「地元の資産を掘り起こして街を元気にする」ことです。これを土台に「街の宝を育てよう」というスローガンができています。そして、ビジョンを叶えるために定めたミッション(=社会的使命)は、「街のファンを増やす」です。私たちはこの理念を土台に、従来自治体中心だった地域活性に、ブランディングの方法論を応用することで、民間主導で地域活性を行うことを目標に、このプロジェクトを立ち上げました。その最初の素材を120年前に私の実家でつくっていた「本菱」にしました。自分の実家のことなので、万が一失敗しても、誰にも迷惑になりませんし、自分の地元なので、これまた失敗したところでも「ごめんなさい」で許してくれそうですし、もともと過疎の町なので、やることはプラスにしかならないだろうと考えました。むしろ成功すれば、これを過疎に悩む自治体の先行事例として、他の市町村にも応用できるのではと思っています。

ゆくゆくは、株式会社化し、地元に会社を作ることが理想形です。そうすれば雇用も生まれ、持続可能になります。それは社会的に見ても意義がありますし、ブランディングの可能性も広がります。地域も、弊社もWINです。いやむしろ、地方創生とはこれが本質かつ理想形なのだと思っています(とくに政府見解などは調べていませんが)。

つまり、このプロジェクトを別の角度から考えると、自社にとってブランディングの可能性を広げるための研究開発をしつつ、またそれとは別に事業そのものを育てるプロジェクト、とも言えるのです。

だから、トントンや赤字で納得しているということではなく、本菱を広げるために、古い流通のしきたりにチャレンジしています。マーケティングを学んでいるみなさんは、「流通は古い」ということくらい聞いたことがあるでしょう。この本菱のプロジェクトでそれをまざまざと見せつけられました。棚においてもらうこと、お店のメニューになることがどれだけ大変なことか。大手ビール会社が、あれだけCMを打ち続けても、泥臭く街中を歩く営業を止めないのはこういうことか、と肌で実感しました。

本菱には山梨県富士川町のシンボルでもある「桜」と「ダイヤモンド富士」をマークとしてあしらっています。だからこその桜オーナー制度なのです。大手ビール会社のようにバンバン広告出稿はもちろんできません。それは最初からわかっていることです。ブランド論的に、知名度向上に予算を投下できないならば、その独自のストーリーを利用して「ブランド連想」を豊かにしていることで、知名度を少しでも稼ぐことができないか。そんな仮説の実証をこのクラウドファンディングではしているとも、ブランド論の見地からは言え、もちろん意図としています。

いろんな角度から見て「桜オーナー」と「本菱」を今、クラウドファンディングを行うことが、あらゆる方面にとってWINになっており、それを毎年続けることが必然であると考えられるから、やっている、ということが正しい説明になります。

目的、つまり理念に徹底的に忠実に戦術を実行することの重要性を、身をもって行っているとも言えます。その活動自体が社会のためになることにつながっている。これがブランドの理想形です。お金をかけることができない中小企業でも、こうすればブランドを開発し、持続できるという事例になるとも考えています。

もし、本菱の取り組みに興味のある方は、広報会議で今年全5回で連載していましたので、ぜひ御覧ください。詳細に書いております。
(深澤)

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広報会議(宣伝会議)2020.5月号〜9月号まで 地方創生とPR「地域活性のプロが指南」
5月号:実家の酒蔵復活が出発点 クラウド上で資金調達へ
https://mag.sendenkaigi.com/…/regional-vitalizat…/018694.php

6月号:40人のチームで議論を重ね 開発段階から積極的に広報を
https://mag.sendenkaigi.com/…/regional-vitalizat…/018942.php

7月号:町の「強み」をデザインに 地域活性につなげるコンテンツ
https://mag.sendenkaigi.com/…/regional-vitalizat…/019120.php

8月号:県に広がる地域活性の勢い 「名産品」を独り立ちさせる
https://mag.sendenkaigi.com/kouhou/202008/regional-vitalization-pro/019357.php

9月号:地域活性に「ブランド論」を応用。持続的なプロジェクト形成へ。
https://mag.sendenkaigi.com/kouhou/202009/regional-vitalization-pro/019528.php

大法師さくらまつりステージにて(2019年)
プロジェクトのきっかけになった本菱の刻印
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