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2023.08.31

採用のためのインナーブランディング実施において社員の理解を得るには?

採用のためのインナー・ブランディング実施において社員の理解を得るには?

インナーブランディングを行う際には、社員の理解が必要です。社員の理解がなく「なぜインナーブランディングをやる必要があるのか?」と疑問を残したまま進めてしまっても、理念は浸透しません。

そこで今回は、実際にインナーブランディングを実施する際にどのように社員に伝えるべきかについて解説します。

社長が理解して自らの言葉で伝える

社長が理解して自らの言葉で伝える

インナーブランディングの実施を社員に理解してもらうためには、社長がインナーブランディングの理解を深め、その上で自らの言葉で語れなければいけません。

「インナーブランディングに対して理解できていない・実施の理由も明確ではない」という状態で、納得して積極的に取り組みに賛同してくれる社員はいないでしょう。

とくに重視すべきポイントについて、以下で解説します。

そもそもインナーブランディングとは何か?を伝える

突然社長から「インナー・ブランディングをやります」と伝えられても、社員のなかには「インナーブランディング」がどのようなものか理解していない人も多いでしょう。そもそも、多くの企業の役員クラスでもインナー・ブランディングに対して曖昧な理解をしている人が多いのではないでしょうか。

役員クラスでさえ理解しきれていないインナーブランディングなので、社員がインナーブランディングについてわからない・知らないというのも自然です。そのため、まずはインナーブランディングについて、社長が理解した上で、自らの言葉で伝える必要があります。

なぜインナーブランディングが必要なのか?を伝える

インナーブランディングについての理解を深めたら、次は「なぜ自社にインナーブランディングが必要なのか?どのような課題を解決するのか?」を伝えなければいけません。

情報サイトにあるような「インナーブランディングのメリット」ではなく「自社のこの課題を解決するために、インナーブランディングが最適」という具体的な説明をしましょう。

たとえば、組織マネジメントの一環としてでも良いですし、自社の目標達成やサービスの質改善でも良いです。大事なのは「なんとくなくメリットがあるから」ではなく「自社にとってメリットがある」と伝えることです。

なんとなくインナーブランディングを実施したい場合

なかには「なんとなくメリットが多そうだからインナーブランディングを実施してみたい」と考える企業もあるでしょう。そのようなケースで、インナーブランディングをしてはいけないということではありません。

ただし、社員に伝える上で「なぜやろうと思ったのか?」の動機は必要です。「売上を伸ばしたい」「採用力を上げたい」など、どんなものでも構いません。

インナーブランディングは、中で固めて外に良い効果がでるものなので、実施すれば組織マネジメント・採用強化・売上向上など、すべてが効率的に進んでいきます。結果的にどのような課題解決にもつながるので、必ず動機に繋がるものがあります。

インナーブランディング実施における社員のモチベーション向上方法

インナー・ブランディング実施における社員のモチベーション向上方法

インナーブランディングを実施すると決めても、社員のモチベーションが上がらないケースがあります。インナーブランディングは社長一人ではなく、社員の積極的な姿勢が必要なので、モチベーションを高める方法を理解しておかなければいけません。

モチベーションを高める方法としてもっとも有効的なのは、評価と紐づける方法です。

理念浸透の評価を紐づける例

評価を紐づける例として、以下の3つが挙げられます。

  • 昇給昇格試験で理念について書いてもらう
  • 理念について語れないと役職につけない
  • 理念に沿う行動をした場合の承認・賞与

上記のような評価と紐づけて行えば、理念浸透における社員の取り組み姿勢は大きく変わります。

大事なのは社長がやりたいかどうか

大事なのは社長がやりたいかどうか?

インナーブランディングの実施を社員に理解してもらう方法についていくつか解説しましたが、最後に一番大事になるのは、社長の熱意です。

どれだけメリットを伝えても「メリットは理解できましたが、今のタイミングでやる必要がありますか?」「実務で手が回らないので現段階で実施するのは難しいです」と社員から言われてしまうケースもあります。

もちろん実施するタイミングも重要にはなりますが、ここでやるかやらないかを左右するのは、社長の熱意にかかっています。

どれだけ忙しくても「それでもやるんだ」「それだけ重要なことなんだ」と伝えれば、社員の理解を得られるでしょう。そこで「そうだよね、今じゃないよね」と押し負けてしまうと、インナーブランディングの実施タイミングを逃しかねません。

また、インナーブランディングにおいて社員の協力は必要ですが、最初から「社員全員でやるぞ!」とやる気にみなぎるケースはほとんどありません。たとえ賛同者が少なくても、最後にやるかやらないかの判断をくだすのは社長です。

もし少しでもインナーブランディングにメリットを感じているなら、実際にどのように進めていくのか?どのような課題を解決できるのか?についてもお伝えしますので、ぜひ一度ご相談ください。

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

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