【建設】小柳建設(新潟):「まっすぐ」で採用の質が変わる。地元志向を超え、他県からUターン人材を採った採用ブランディング事例

![1fdcaf3de4ecbfc22945ff1feaa2d696.jpg](/uploads/1779416398609-609299457.webp) 0名だった新卒が、新潟大学、金沢大学大学院、千葉大学大学院など、Iターンで人がやってくるほどの成果を挙げることができました。 新潟県の老舗建設会社、小柳建設は、採用ブランディングで自社の価値観を「まっすぐ」という一語に凝縮しました。その結果、大卒採用が2〜3名から5名に増えただけでなく、地元にゆかりのない他県の大学院生や、大都市に出ていた地元出身者のUターンまで実現しています。ここでは、その取り組みの中身と効果を紹介します。 ## この事例のポイント - 地元で知名度は抜群。それでも「採れる人の質」に課題があった - 安定志向の学生が集まり、公務員と競合して流出する構造だった - 自社の価値観を「まっすぐ」という採用スローガンに凝縮した - 大卒採用を従来の2〜3名から目標どおり5名へ増やした - 他県の大学院生のIターン、地元出身者のUターン採用まで実現した ## 目次 - 知名度はある。それでも採用に課題があった理由 - 安定志向ばかりが集まる。公務員と競合する構造 - やったこと1:自社の価値観を「まっすぐ」に凝縮する - やったこと2:採用の舞台を地元から大都市へ広げる - 効果:大卒5名、他県の院生とUターン人材の獲得 - この事例からわかること - よくある質問(FAQ) ## 知名度はある。それでも採用に課題があった理由 採用の悩みは「人が集まらない」だけではありません。集まっても求める人材ではない、という悩みもあります。この事例の出発点は、後者でした。 小柳建設は新潟県三条市で50年以上続く、売上規模約100億円の建設会社です。地元では知らない人がいないほどの知名度を持ち、壁面緑化をはじめとする独自の特許技術や公的な認定技術を有するなど、技術力の高さで評価されてきました。その実力は地元にとどまりません。国や東京都から随意契約で重要な工事を任され、皇居周辺の工事まで手がけるほどの、地域を代表する安定企業です。 だからこそ、採用では毎年一定数の応募が集まっていました。問題は数ではなく、集まってくる人材の顔ぶれでした。 ## 安定志向ばかりが集まる。公務員と競合する構造 地元で安定した会社として知られると、志望してくるのも「安定を求める人」が中心になります。同社の採用は、公務員と競合するケースが多いという特徴を抱えていました。 安定を第一に考える学生ほど、公務員試験にも並行して臨みます。試験に合格すればそちらを選び、内定を出しても流出してしまう。仮に入社しても、社内は安定志向の人材が増え、変化や改革を進めにくくなっていました。 当時、経営改革を担っていたのは30代の後継世代でした。建設業を「工事の中身が見えず、騒音を出し、時に自然を壊す仕事」と受け取られがちな業界だからこそ、丁寧に説明し、迷惑をかけず、人のために働く。建設はサービス業だという明確な考え方を持っていました。求めていたのは、安定志向ではなく、自ら動く主体性と意欲を持った人材です。 > 「人は採れている。でも質が違う」。この課題こそ採用ブランディングの出番です。 > https://www.musubi-inc.co.jp/musubi-contact ## やったこと1:自社の価値観を「まっすぐ」に凝縮する 採用ブランディングでは、まず同社が何を大切にしてきたのかを徹底的に掘り下げました。 見えてきたのは、新潟の風土に根ざした「義」を重んじる姿勢でした。人としての考え方や行動を何より大切にし、常に人のために働く。その積み重ねが、自然を壊すなら元に戻す技術を持つべきだという発想につながり、壁面緑化をはじめとする独自の特許技術へと発展していました。 これらの価値観を凝縮した採用スローガンが「まっすぐ」です。建設という仕事に真正面から、真摯に向き合う企業姿勢を一語で表しました。この言葉は、初代創業者の名前に由来し、ロゴマークにも刻まれている一文字と重なります。会社の成り立ちそのものと結びついた、同社にしか言えないスローガンでした。 ## やったこと2:採用の舞台を地元から大都市へ広げる もう一つの決定的な打ち手が、採用活動の舞台を地元から大都市へ広げたことです。 地方の会社は、地元での採用にこだわりがちです。「県外に出ても人は採れない」という思い込みがあるからです。しかし実際には、大都市には「地元に戻って働きたいが、良い就職先を知らない」というUターン志望者が一定数存在します。同社は最初の年、採用イベントの舞台を主に東京に移し、この層に自社の価値観を届けにいきました。出展したイベントは数回にとどまります。 狙いは明確でした。首都圏で学ぶ地元出身者や、地方で腰を据えて働きたい意欲的な人材。「まっすぐ」という価値観への共感を軸に、ペルソナに向けてまっすぐに語りかけたのです。 ## 効果:大卒5名、他県の院生とUターン人材の獲得 取り組みの成果は、数と質の両面に表れました。 まず数です。従来は毎年2〜3名だった大卒採用が、目標としていた5名に到達しました。そして、それ以上に変わったのが質でした。地元に何のゆかりもない他県の大学院生が、Iターンで入社を決めます。これまで出会えなかった、主体性が高く意欲的な人材が集まるようになりました。 翌年度は、狙いどおりの成果がさらに鮮明になります。採用した5名には、新潟大学工学部建築学科の学生や、新潟出身で金沢大学大学院に進んでいた学生が含まれていました。いずれもUターン就職です。設定したペルソナにぴたりと重なる、専門性と主体性を兼ね備えた人材が集まりました。 > 地元にこだわらず、大都市のUターン志望者に届ける。むすびが設計から伴走します。 > https://www.musubi-inc.co.jp/musubi-contact ## この事例からわかること 地方企業の採用は、「地元で採る」という前提を外すだけで景色が変わります。大都市には、地元に戻りたいが就職先を知らない人材が必ず存在するからです。求める人材の質を変えるには、その質にふさわしい価値観を言語化し、届けるべき相手のいる場所まで足を運ぶ。この2つが噛み合ったとき、採用は数だけでなく質から変わります。「まっすぐ」というたった一語が、集まる人材の顔ぶれを変えた事例です。 ## よくある質問(FAQ) **Q. 知名度がある会社でも、採用ブランディングは必要ですか。** A. 必要な場合があります。この事例のように知名度があっても、集まる人材が安定志向に偏り、求める主体性のある人材と出会えないことがあります。数ではなく「誰が集まるか」に課題があるなら、採用ブランディングが有効です。 **Q. なぜ公務員と競合していたのですか。** A. 地元で安定した企業として知られると、安定志向の学生が集まりやすくなるためです。そうした学生は公務員試験も並行して受け、合格するとそちらを選ぶため、内定を出しても流出しやすい構造がありました。 **Q. 採用スローガン「まっすぐ」はどう生まれたのですか。** A. 同社が大切にしてきた「義」の精神や、人のために働くという価値観を掘り下げる過程から生まれました。初代創業者の名前に由来しロゴにも刻まれた一文字と重なる、会社の成り立ちと結びついた言葉です。 **Q. どんな成果が出ましたか。** A. 大卒採用が従来の2〜3名から5名に増えました。さらに他県の大学院生のIターンや、地元出身者のUターン採用が実現し、専門性と主体性を兼ね備えた人材が集まるようになりました。 **Q. 地方の会社が県外で採用しても、本当に人は採れますか。** A. 採れます。大都市には「地元に戻りたいが良い就職先を知らない」というUターン志望者が一定数います。中途採用と新卒採用を組み合わせ、この層に自社の価値観を届けることで、地方企業でも意欲的な人材の獲得が可能になります。 --- ### 採用力チェックシート|自社の“成功法則”を採点する 採用がうまくいく会社といかない会社を分けているのは、「21の法則」という成功法則を実践できているかどうか。全国の経営者465名調査でわかったことです。全国平均は5点満点で2.81。ところが、むすびが支援する企業は4.5以上に届きます。だから採用に成功する。裏を返せば、多くの会社はこの成功法則を持たないまま採用しているのです。21の法則で、貴社の採用を21項目・5段階で診断する「採用力チェックシート」。平均4.0以上が“ほしい人材”を獲得できる企業の水準です。[採用力チェックシートに申し込む](https://forms.gle/4Vmiw8L98nXTWBUeA)と、貴社の結果を必ずフィードバックします。まずは、自社がこの成功法則にどれだけ乗れているかを知ってください。 ## 関連記事 - [【建設】地方建設会社:高卒採用の限界を「間口」で突破した採用ブランディング事例](/reports/case-study-regional-construction/) - [採用ブランディングとは何か。定義と全体像](/reports/recruit-branding-guide/) - [中小企業のための採用ブランディング完全ガイド](/reports/recruit-branding-sme/) - [採用ブランディング戦略の立て方](/reports/recruit-branding-strategy/) - [共鳴経済とは何か。社員が"推す"会社が伸びる理由](/reports/resonance-economy/) ### もっと知りたい方へ なぜむすびのブランディングは成功するのか。そのメカニズムを知りたい方は、弊社説明ページをぜひご覧ください。 https://www.musubi-inc.co.jp/musubi-resonance-branding/recruitment-branding 結果がでるブランディングの成功事例はこちらをご覧ください。 https://www.musubi-inc.co.jp/musubi-resonance-branding/projects 共鳴ウェルビーイングサーベイで、自社の強みや弱みを知りましょう。 https://www.musubi-inc.co.jp/musubi-resonance-branding/wellbeing-survey

企画制作:パラドックス CD+C+ブランディング・ディレクター:深澤 了 AD+D:下元浩人(81) 撮影:落合陽城